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足場が悪いうえに
暗くて視界が悪い。
逃げるときは
一心不乱であったからか
転びもせずに
よく逃げれたものだと
自ら感心した。
救世主が現れた。
けれど、あの2人は
死にそうになっている。
カイト、ギン…
もう少し頑張ってくれよ!
ソラは走りながら
視界左上に映る
2人のHPゲージを睨み
袖で顔をぬぐった。
アキラは顔をこちらに
少し向けスピードを緩めた。
俺を取り残さないための
配慮だろう。
この早さなら
なんとかついていける。
だが
いくらレベルの高い
ソロプレイヤーだとしても
あのモンスターを
倒せるのだろうか。
もしかしたら
とんでもないことに
巻き込んでしまったも
しれない。
懸命に走りながらも
不安な思考が後を絶たない。
しばらく走っていると
前方を走るアキラの体の
左右に青い光が灯った。
「うっ…」
暗闇の中に現れた
突然の眩しさに耐え兼ね
ソラは目をつむり
数歩程でスピードを殺し
立ち止まった。
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