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「もう…倒したの…？」
衝突音が聞こえたのは
一度だけだった。
「「ソラっ！！」」
その更に奥には
カイトとギンが腰をついて
座っていた。
「カイト！ギン！」
あのモンスターと
戦っていたのだから当然。
体中傷だらけである。
ソラはアキラと
そのモンスターを
追い越し
二人のもとへ
駆けつけた。
「はやく回復を…」
アイコンを操作し
回復錠をそれぞれに
渡した。
「よかったよ…無事で…」
この世界に幽閉されたとき、
どうしたものかと
困り果てた。
それでも
泣くことなんてなかったのに
どうも今日は涙腺が緩い。
また涙がこみ上げてくる。
「ハァハァ…
助かったぞ…ソラ…」
「あぁ助かった…
ソラも無事でよかった…」
カイトとギンのHPのゲージが
回復するのを確認すると
先ほどまで暴れていた
ソラの心音は落ち着きを
取り戻した。
後ろを振り返ると
アキラがにっこりと
微笑んでいた。
「彼は…？」
カイトが立ち上がり
少し小さめの声で聞いた。
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