第5話 孤高の攻略者

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「エクスカリバー…伝説の剣を引き当てたか…。」 アキラは、やれやれといった様子でソラを見つめた。 ソラはその剣の輝きに見とれていた。 そしてその剣を右手でしっかりと握り天へ掲げた。 「アキラさん。あの二人が残してくれたこの剣と、この命。俺、無駄にはしたくないんだ。俺、前線にいくよ。誰よりも強くなって皆を護るんだ。」 「分かっているのか…ソラ。険しく危険な道だ。泣いている暇なんてないぞ。」 ソラはアキラに剣の切っ先を向けて全力の笑顔を見せた。 「分かってるけど、俺一人だからさ!面倒見てよっ!」 「なっ…俺はソロだぞ!」 クールな内面のアキラだが動揺の連発だ。 「俺もソロでいい!」 「それは、どういうことだ?」 「ソロとソロが、あくまでもソロとして一緒に居るっていう感じだよ!」 はぁ…とアキラはため息をつくと、笑顔をソラへと返した。 「なんでもかんでも溶かされちゃ構わないからな。しばらくだけ、面倒みてやる。」 「アキラさん…。本当にありがとね。カイト、ギン…。行ってきます。」 以降、この洞窟の前には 二つの花束が絶えずに添えられることとなる。 そして、町中には【勇者】と【悪魔】の出現がにわかに噂されるようになり、攻略組に実力を隠したソロプレイヤー二人が加わることとなる。 第5話 -完-
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