月1の営業の男

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「こちらの社員食堂のご飯は美味しいって聞いていたので食べてみたかったんですよ」 ニコニコして私の向かいに座り、今日の日替わり定食を見て目をキラキラさせる斎藤 「そう・・・ですか」 私はもうひとつの日替わり定食を選んで、二人同時にご飯に箸をつけた。 お互いに無言 周りはざわざわしているのに、私たちのまわりの空間だけ切り取られたかのように静寂 ちらりと彼を見ると、 「ぶっ・・・」 口の端にご飯粒をつけて美味しそうにフライを頬張っている瞬間で 吹き出しかけた 「さ、斎藤・・・さん?ご飯粒・・・ついてます」 「えっ!?・・・あぁ、失礼しました」
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