優しいのと強引なのと

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茂之のあの時の一言は結構ショックだったけど、自分も好きではない名前だったから、名字で呼ばれることは嫌ではなくむしろありがたかった。 食器を流しに運び、水道の蛇口をひねった 「上田・・・洗うの後にしろよ」 「え、すぐだから・・・」 「俺のこと待たせんなよ」 彼が私の背後に密着して スカートを捲りあげて太股に触れる ぴくんと、私の体が簡単に反応する 「ほら・・・上田の体も待てないって・・・いってんじゃん」 首筋から耳元まで這わされる舌が、私の耳朶に軽く触れてそのまま 彼の唇に吸われる 「ま、まって・・・」 「待たねえって言っただろ?」 彼が左手で蛇口をひねって水を止めて そのまま私の服の中に少し冷えたその手を滑り込ませた はぁぁ 私の弱いところにそのひんやりした手が当たり、冷たさと 彼が与える刺激で 足の力が抜けて 体をそのまま茂之に預けた
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