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斎藤がくれた穏やかな時間とぬくもりは、あれから数日が経っているのに色褪せることもなく、私を包み込んでいていつもより穏やかな気持ちで働くことができていた。
自分ではのんびりしていたつもりだったけれど、茂之のこととかを一人でいたら考えてしまって、実際はのんびりしていなかったのかもしれない。
「上田、お前なんかあった?」
「えっ?」
仕事が早番だった今日。珍しく茂之が定時に上がったとかで私の部屋にあがりこんできた。
どことなく不機嫌そうで、久しぶりに会えたというのに空気がピリピリしていて
居心地が悪い。
「風呂」って無理矢理一緒に入らされた狭い浴槽で、彼が私の体に触れながら
「なんか、お前・・・雰囲気が違う。」
そう言いながら私の体を調べるように見回して触れてくる
「なんにもないよ?」
「・・・顔つきが違うんだよ、お前」
ぐいっと頭を捕まれてすごい至近距離で顔を見つめられる
「茂之・・・痛いよ」
「俺の目・・・見ろよ」
じぃっと茂之の瞳を言われるがまま見つめる。
漆黒の瞳が、ギラリと光って
私の身体の中までも調べているかのようで、怖い
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