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「麻琴がそういう考え方するタイプだったなんて、意外」
かんなは思わず零れた言葉にハッとして口をつぐんだ。以前なら麻琴に対して、こんな発言をした事はなかった。
当の麻琴は気にする様子もなく答える。
「だよな、ダッセェ人間なんだよ。
俺、あン時の高校生を見つけたんだ。そいつが大事にしてる女を奪って俺と同じ思いさせてやろうと思って」
かんなは驚きで固まっていた。どうして麻琴が森崎くんの事を?もしかして鞄から書類やホテルのレシートをとった時に生徒手帳も…
かんなの脳内を廻る思考に気付きもせず、麻琴の語りは続いている。
「復讐って程でもないけど、そういう目的で彼女に近づいたんだ。
それが大失敗」
麻琴は遠くを見て、楽しそうに思い出し笑いをした。
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