第1章

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コツン ??今何か音がした? 窓の外に視線を向ける。 ――あ、いつものか。 隣の家の二階の窓を全開にして、脱出のスタンバイをしている奴が目にはいる。 奴の目的は窓to窓で私の部屋に入る事。なんとも日常的な光景だ。 たっぷり5つ数える間見つめ合った後、私は勉強を再開した。 今私は何も見なかった、うん見てない見てない。 ~~~♪~♪~ 『もしもしぃ』 「くぉら雫(しずく)!!今、目が合っただろーがっ! 開けろ!」 『何を?』 「窓だよ、まーどっ!解ってんだろーが!」 えぇー…仕方ないなぁ。 よっこらしょと立ち上がって、窓を開けた。 ガラッ 開いたと同時に幼なじみが飛び込んで来た。 そして、女の子の争う声も。 「あんたが出て行きなさいよ!ブス!」 「お前こそ消えろ、ブス!」
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