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「彪の脚、すごく青いわよ。痛そー」
湿布を片付けながらおばさんがあっけらかんと感想を述べた。
「「誰のせいだと思ってんだよ…」」
小声でつっこむ森崎兄弟。
何があったんだろう?
「さて、雫、上いこ」
彪がピクリとしたけど、気づかないふりをしたツキ兄が私に手を差しのべる。
脚の湿布を見詰めたままの彪、膨れっ面のおばさん。「何でー?ここでお喋りすればいいじゃない。雫ちゃんがせっかく来たのに」
私はどうすればいいのだろうか。
ツキ兄は、僅かに伸ばしかけた私の手をぐいっと引っ張って立たせると、いつの間にか用意したお茶セットを持ってドアに向かった。もちろん手は繋いだままで。
「今日は俺も久しぶりだから、雫は連れてくよ。また今度ね、母さん」
そう行ってとっとと二階の私室へ向かった。
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