117人が本棚に入れています
本棚に追加
「食い終わるまで待ってるから、さっさと食っちゃえば」
食べかけの半分のオムライスを指差してそう言うと、長い脚を組む麻琴。
じゃあ急いで食べて…
って食えるかぁ!!
『ご飯はもういいから、向こう行こう』
そう言ってトレイを持って立ち上がると、漸く我に返った友達がちゅるっとうどんを啜った。良かった…
『すぐ戻ってくるからね。…万が一の時は先に授業行ってて』
手を振ってそう言うと、皆コクコクと頷いた。
腰を落ち着けたのは、建物から程よく離れた場所にあるベンチ。あんまり人気のない場所だった。
『話しって何?』
麻琴はいきなり本題に入る私に苦笑いしたが、すぐに真面目な顔をした。
「雫、色々世話になったな、ありがとう」
最初のコメントを投稿しよう!