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「ねぇ~行こうよぉ森崎君」
「やだ。俺あんたの事知らないし、ベタベタされるのも好きじゃない」
彪の腕を両手で掴んで揺さぶっていた派手目な女子はめげずにくらいついていく。
「えー、絶対楽しいって」
女の子の両手から腕を引き抜きながら思案顔の彪。
「あれなに?」美緒はこそこそと他の友達に質問している。
「二人で遊びに行こうって誘って断られ、それならお互いの友達を連れて数人で行こうって言ってるところみたいよ」
『ふぅん、彪も暇なんだから行けばいいのにね』
今この学生ラウンジにいる人達は、事の成り行きを見守っていた。
断られりゃいいのに!!
と思っているかどうかは定かでないが。
「じゃあねー、あいつも行くならいいよ」
彪が真っ直ぐ指差した先には
・・・・→私?
派手目女子は勿論、こっそりと成り行きを見ていたはずの、この場にいる全員がバッと私を見た。
え…えぇえぇ!?
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