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教室の机に突っ伏す。
あ゛う゛~~、行きたくないよぉ~!
「ちょこっと付き合えばいいだけじゃん、元気だせ」
「そーだよ、行くだけ行って、向こうで離れてもいいんでしょ?知らないけど」
無責任な発言だな、おい。
プルプルプルプル…怒りがこみ上げる
『そんなに言うなら、一緒に行ってよ!』
「「「その日は予定が」」」
嘘つけ!日付も決まってないわ!
絶対彪の嫌がらせだ、私が…私が
…月下と付き合ってるから?
彪がツキ兄をライバル視するのも困ったもんだ。
その日の夜、窓越しにツキ兄と会話していると彼がふと心配そうな表情をした。
「雫なんか元気ないな、何かあるなら相談して」
一瞬今日の事を愚痴ろうかと思ったけど止めた。これ以上喧嘩になって欲しくない。
『何でもないよ、ちょっと疲れただけ。もうトシなのかも~』
「トシってまだ19じゃん。体力つけたら?テニス教えてあげよっか?」
イケメンコーチのテニスレッスン!笑顔が眩しい~
『コーチ、お願いしますぅ』
コーチと呼ばれたツキ兄は目を丸くして、笑った。
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