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◇◇◇◇◇
なんて言えばいい?
――嘘を?
――慰めを?
――真実を?
雫と再会した後、実は森崎月下の事を調べたのだ。
え?イヤ、わかってる。ちょっとやり過ぎたって思ってる。そして――知らなきゃ良かったと今は思う。少なくとも雫を前にして真実を告げるか迷う事はなかったからな。
奴は王子様のような存在だった。
眉目秀麗、文武両道、そして何より周りからの信頼も篤い。
だが俺は見事なまでに思い込んでいた。絶対に森崎月下のしっぽを掴んでやる、と。
そして幸か不幸か俺の執念は実を結んでしまった。
月下は時折羽目を外していた。
――しかも遊び人というレッテルを貼られた弟の名を騙って。
あんなに月下を陥れてやりたかったのに、その為に雫に近づいたのに。月下を陥れるよりも雫を傷つけたくないなんて、本当どーしようか…
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