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窓を開けたそのついでに部屋のドアを開ける。
『お帰りはこちら』
「いや、まだ帰らないからいいや」
どっかりと私のベッドに腰をおろしてケータイを弄りだす。
…あんたがよくても、私は良くない。
『いいから早く退いて。そしてさっさと帰ってあの騒ぎを何とかしてよ、近所迷惑だから』
そういって彼の腕を引っ張って立たせようとするが、びくともしない。
窓の外では二人の女の子の罵り合いが続いている。
二人なら今日はマシだと諦めるべきなのか…
「わかった、じゃあ本人に聞きましょ。ちゃんと身を引きなさいよね」
「こっちのセリフよ!目の前で連絡先を削除してもらうからね」
~~♪♪~~♪
「もしもし、何?」
通話を押して、あからさまに面倒臭そうな声をだす彼。
「何、じゃないわよぅ!
どこにいるのよ!?」
「そんな事より、私とこの女どっちが好きなの!?この女に帰れって言ってやってよ!」
電話本体より開けっぱなしの窓からダイレクトに聞こえてくる。どうか私が巻き込まれませんように…
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