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別段美人でも不細工でもなかった。
少し仕事のできる女、といったところだろう。
と心の中で彼女を査定しながらも、ハキハキと話を続ける彼女の声はきちんと聞いていた。
伊達に同期一の出席頭と言われているわけではない。
同時にいくつかのことはできるつもりだ。
「―――というわけで、今回はこちらにお話をいただいた、ということでよろしかったのですよね」
彼女はそう言うと手元の資料から顔をあげ、俺を見上げた。
「はい。コンセプトはあくまで"アットホーム"です。
それに沿ったデザインでしたら、こちらとしては十分です」
「分かりました。数日中にまとめてみますので、その時はまたご足労願います」
「はい」
「では次に確認したいのが―――」
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