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しばらくして、一通りその日の打ち合わせが終わり、彼女が玄関まで見送ってくれることになった。 俺は大人しく彼女の後ろに従ってソル・インテリアデザイン事務所の中を歩く。 ソル・インテリアデザイン事務所は、ここ数年で頭角を現してきた、その名の通りインテリアデザインの会社だ。 明るいキレイめのデザインが受けている。 今回は、俺の働く都市チェーン店の"木漏陽カフェ"が新しく郊外に店舗を出すことになり、その内装デザインを"ソル"に依頼したのだった。 木漏陽カフェが都外に店舗を出すのは3店舗目で、この店舗は全面的に俺の在籍するチームが主導することになった。 そもそも木漏陽カフェは、落ち着いてお茶を飲める空間を提供することを目的に、30年ほど前に1号店が誕生した。 以来、老若男女問わず、様々な人に支持され、今や雑誌やテレビで取り上げられるほどにまで成長した会社である。
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