銀座でアルバイト

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翌日、母の 容態に急変はなく、 私は小学生の 麗香ちゃんの 家庭教師に 数日ぶりに 行った。 麗香ちゃんは 久しぶりに会うと 「また、お姉さんも麗香は 嫌だって辞めたかと思った」 と、私の顔を見て、 少し安心したようだった。 「大丈夫よ。ちょっと 私の母が入院して……」 と、言うと 「お姉さんのお母さん、 入院してるの? 大丈夫なのっ? 」 と、聞いてくれた。 私はこの時、 麗香ちゃんも お母さんが 好きなのだ。 前はちょっと 言い方を考えるべき だったと、反省した。 「じゃあ、始めましょう」 と、言ったら 「お姉さんも大丈夫? 麗香、お姉さんとは ちゃんと勉強するね。 ごめんね」 と、言ってくれた。 麗香ちゃん、 本当はとても良い子だ。 私は 麗香ちゃんの 家庭教師は 辞めなくて 良かったと思った。
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