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君は誰を見てるの…?
僕だけ見てればいいんだよ…?
僕を…僕だけを見てない君なんて…いっそ…殺して…僕だけの…人形に―…。
「はぁ…」
日記を書き終わった僕は、溜息を吐いた。
なぁ沙羅…僕は君が大好きだ、いや、愛してるんだ!
…君はいつになったらぼくのきもちに気づいてくれるんだ?
手紙も駄目、無言電話も駄目なら、僕はどうすればいいんだよ…もう…何もわからない…。
その時だった。
僕の頭の中に声が響いてきたのは―…。
『ソレナラ全テ…壊シテシマエ…!』
暗く、地の底から響いてくるような声。
僕は思わず頭を抱え、うずくまっていた。
尚も声は響き続ける。
『君モ…ワカッテイルンダロウ…?』
「…やめろ…ッ」
『アノ娘ヲ殺セバ…』
「やめろやめろやめろ…ッ」
『一生君ノモ―…』
「やめろぉおおぉ!!」
…気がつくと、僕は汗びっしょりでベッドに横たわっていた。
どうやら夢を見ていたらしい。
ついさっきまで真っ暗だった筈の窓の外が明るくなっていた。
「…学校…行かなきゃな…」
机の上に置いてあるデジタル時計を見ると、午前6時と表示されていた。
ゆっくり支度しても充分間に合う時間である。
僕はのろのろと服を着替え、下に降りて朝食を摂り、顔を洗う等して学校に向かった。
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