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半年後。
私はメールで呼び出された公園にいた。
「…話って何?」
呼び出してきたのは、私の元カレの守だ。
しかし、いつまで経っても口を開かない。
「ねぇ、何なのよ!」
「…ごめん」
いきなり頭を下げられた。
「え…?」
ど、どういう事?
私は困惑した。
どうしていきなり呼び出したの?
どうしていきなり頭を下げるの?
聞きたい事があり過ぎて、言葉にならない。
「今更何?って思われるかもしれない。だけど…聞いてくれ」
「う…うん…」
私は頷いた。
「もう一度、俺と付き合ってくれ!
…俺、撫子じゃなきゃ駄目なんだ。
他の女と付き合おうなんて思った俺が馬鹿だった。
だから、もう一度俺と…!」
私の瞳からぽろぽろと大粒の涙が零れた。
「な、なんで泣くんだよ…」
守は私が突然泣き出したせいか、戸惑っていた。
私は泣きながら言った。
「…かったから…」
「え?」
「嬉しかった…から…!
守が戻ってきてくれて嬉しい…だって…だって君は…っ」
涙が止まらない。
守はそっと私の涙を拭いてくれた。
私は涙をこらえながら言った。
「君は…守は…っ」
「…俺は…?」
「私の初恋の人、だから…」
私は顔を赤らめながら言った。
守も頬を紅潮させながらこう言ってくれた。
「…俺も」
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