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その時、店の外で人の声がした
「ほら、もうやってないよ。看板消えてるし」
「え~でも、声聞こえた気がするんだよね」
「良いから、次探そうぜ」
常連の若い男の子達だった。私も香織も固まった様に動けないでいた
「隆ちゃん、痛いよ」
思わず香織の口を塞いだ手に力が入っていた。ゴメン、そう言いながら外した手の代わりに唇で愛撫した
「大丈夫かな?もう来ない?」
「この時間から来る連中は、大抵電話してくるさ。気になるなら止めようか?」
「これで、止められるの?」
そう言って、香織が私自身を右手で掴んだ。私をソファーに座らせると、さっきまでとは逆の体勢になった
生温かい感触に混じって、少しざらついた舌が私を這い回る。包みこむように、表面をかすめるように、先の方から順番に刺激が伝わってくる
男は厄介だ、女と違ってピークには現象が伴ってしまう。そんな事を感じとったのか、私を見上げて香織が言った
「良いよ、口の中で」
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