繋がり

4/19
前へ
/35ページ
次へ
その時、店の外で人の声がした 「ほら、もうやってないよ。看板消えてるし」 「え~でも、声聞こえた気がするんだよね」 「良いから、次探そうぜ」 常連の若い男の子達だった。私も香織も固まった様に動けないでいた 「隆ちゃん、痛いよ」 思わず香織の口を塞いだ手に力が入っていた。ゴメン、そう言いながら外した手の代わりに唇で愛撫した 「大丈夫かな?もう来ない?」 「この時間から来る連中は、大抵電話してくるさ。気になるなら止めようか?」 「これで、止められるの?」 そう言って、香織が私自身を右手で掴んだ。私をソファーに座らせると、さっきまでとは逆の体勢になった 生温かい感触に混じって、少しざらついた舌が私を這い回る。包みこむように、表面をかすめるように、先の方から順番に刺激が伝わってくる 男は厄介だ、女と違ってピークには現象が伴ってしまう。そんな事を感じとったのか、私を見上げて香織が言った 「良いよ、口の中で」
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1262人が本棚に入れています
本棚に追加