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何かが欠けている、その気持ちは日々私を苛んでゆく
茜の前では平静を装う、彼女には罪はない
独りになると、狂おしい程の感情が押し寄せる。もう自分の気持ちを抑える事が出来そうになかった
店に向かう途中、彼女の家の前を通ってみる。何度も電話をかけそうになる
声が、口づけが、あの高まりが思い出され泣きそうになった
愛など信じてこなかった私の罪なのだろうか。同時にこれ迄、私が踏みにじってきたのかも知れない女の子達への懺悔の気持ちまで溢れてきた
どうしようも無い男だ、それでも香織への気持ちに区切りがつけられない
茜への気持ちにも嘘はない
やはり、私は人でなしなのだろうか
いっそ、どちらにも出会わなければ良かった
愛などという物に、気がつかなければ良かった
そうすれば、これ程切ない気持ちにならないで済んだのだ
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