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出逢いの真実 #2
男好きする顔なのだろう、少し厚めの唇に、笑うと下がる目尻。極めつけは、軽そうに見える事だろう、実際に軽いのだけれど
「だって、寝てみないとわからないじゃん」
いつも、そう笑う。そう考えれば、美香はそういう相手に巡り合えていないのだろう
三人の間に隠し事はタブーだった。けれど、どれだけ美香が遊んでいようが、奈々が不倫しようが意見はしても、非難する事はない
暗黙のルールだ。皆、自分のルールで生きている。私の相談も、そういう中では珍しい事なのだった
「じゃあさ、今日夜集まろう。良いね」
奈々がそう言った
「なによ、今日久しぶりにデートだから、邪魔するなって言ったじゃん」
「良いの、そんなの。大体さ、そんな話し聞いたら冷めちゃったよ、責任取りなさいね」
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