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終章 [微笑みの楽園] #2
楽園のような広大な花畑に、数多くのアールドの国民がいる。
魂の楽園……。
龍地球の魂が変化した輪廻の楽園……。
その楽園の名は、ボーライ……。
その楽園で皆が、笑顔で雑談していた。
その中に茶色がかかった髪をした青年がいた。
その青年は、男爵セレケや、以前、青年を逮捕した警官と会話をしていた。
その時、花畑の奥から、ユニコーンに跨がった成人女性の姿が見えた。
ユニコーンが近づくと同時に、国民は女性の為に道を開けた。
成人女性の容姿は、長い黒髪に白い法衣を着ていた。
ユニコーンが青年の前に止まる。
「貴方は?」
女性が青年に尋ねた。
「ボクの名は、アスト、キミは……?」
女性は汚れない乙女にしか乗れないユニコーンの上から自分の《本当の名前》を、アストに笑顔で名乗った。
その女性が自身の名を言った後に、妙な違和感を感じた。
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