1.疑惑の侍女

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「気持ちいー…」 体中が泡だらけ タオルの感触も心地いいけど、あたしの肌を滑るエストレジャの手はそれ以上に気持ちいい マッサージ…されてるみたい 「ねぇ…エストレジャ…?」 「はい、何でございましょう」 ボヤッとした頭で話しかける 「クルエルとは何か話した?」 「クルエル…様…とは、どなたですか」 「……あたしのお目付け役…で、お父様の補佐役の従官」 敵意はないみたいだけど、信頼は出来そうにない そう思った 「そうでございましたか。わたくし、陛下から直接このお役目を仰せつかりましたので…。そのような方がいらっしゃるのですね。後ほどご挨拶に伺います」 「え―――。お父様から?!」 「はい」 勢いよく振り返ると、満面の笑みで答えるエストレジャ
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