1.疑惑の侍女

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※※※ 「はーい」 「失礼致します」 お風呂を上がってしばらくして扉がノックされ、返事をしたところ返ってきたのはクルエルの声 「姫さ―――…」 胸の下に手を添え、深々と頭を下げた彼が顔を上げた瞬間、こちらを見て固まった 「どうしたの?」 よく見ると、視線はあたしの少し上 あたしの背後ではエストレジャが髪を梳(と)いてくれている 「あ……いえ…。何でもございません、失礼致しました」 「エストレジャ」 顎を上げ、頭を後ろに倒してエストレジャを見上げた 「はい?」 「さっき言ってたクルエルだよ」 「まぁ」 『素敵な殿方ですのね』と感嘆の声を上げる彼女
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