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※※※
「はーい」
「失礼致します」
お風呂を上がってしばらくして扉がノックされ、返事をしたところ返ってきたのはクルエルの声
「姫さ―――…」
胸の下に手を添え、深々と頭を下げた彼が顔を上げた瞬間、こちらを見て固まった
「どうしたの?」
よく見ると、視線はあたしの少し上
あたしの背後ではエストレジャが髪を梳(と)いてくれている
「あ……いえ…。何でもございません、失礼致しました」
「エストレジャ」
顎を上げ、頭を後ろに倒してエストレジャを見上げた
「はい?」
「さっき言ってたクルエルだよ」
「まぁ」
『素敵な殿方ですのね』と感嘆の声を上げる彼女
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