1.疑惑の侍女

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あれ? あれあれあれー? これって、もしかしなくてもそうだよね まだ色恋沙汰には縁がないあたしでも分かるこの反応 「ね、エストレジャ」 「はい?」 「せっかくだからさ、クルエルにお城の中でも案内してもらいなよ」 「ひっ、姫様!」 彼を指して言うと、上擦った声が飛んできた 「何?」 「私は暇ではないんです!そのようなことは、他の者に頼んで下さい!」 こんなに焦ったクルエル、見たことない 何だかイタズラ心が芽生えてくる 「いいじゃん!部下の管理も仕事のうちでしょ」 「私の部下は100人は下りません。そのように、1人1人に構っている暇などないのです」 「でも…」 「それに、女官が居るではありませんか。そちらの者に頼めば済むことでしょう」 …… あんまりしつこく言って怒られるのも嫌だしなぁ…
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