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「分かった。そうする」
あたしの一言に、ホッと胸を撫で下ろしたのを見逃さずにはいられなかった
今まで彼女が居るところなんて見たことなかったし、女の人の名前なんか聞いたことなかったけれど、目の前にこれだけ綺麗な人が居たらそりゃ気にもなるよね…普通
ま…そのうちにね
「ところでさ、クルエルは何しに来たわけ?」
「あっ!そうですね、本来の目的を忘れるところでした」
クルエルの言葉に、エストレジャと顔を見合わせ苦笑した
「陛下がお呼びです。謁見の間ではなく、お部屋の方に…と」
「部屋に?何だろ…」
お父様とお話する時はいつも謁見の間で、お父様のすぐ横にクルエル、階段下の両脇に兵士が立っているから気分のいいものではないし、話す内容にも気を遣う
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