第2話  実験の始まり。

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 でも彼は悪い人じゃない。勝手な思い込みだけどね。だって豪勢な蟹ご飯だって振る舞ってくれた。  「美味しい!」  単純だよね、私もそう思う。そんな彼は多分研究者か何かだった。見てればさ、言われなくても大体分かるから。  ずっとパソコンに目を向けて、何かを打ち込む彼。別に見ようとも思わない。私はただ彼に軟禁されているだけなんだ。   「んっ……」  彼は私にまた玩具を与える。飽きた玩具は彼が片付けた。過保護。これは間違いなく彼の為の言葉だと私は思う。
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