第3話  日常の始まり。

4/7
前へ
/36ページ
次へ
 次の日、珍しく彼は家を空けた。  昨日、自分で作った罪悪感のせいでチャンスだとは思えない。自分が間違っているとも思わない、軟禁されているのは事実なんだから。  けど優しくしてくれたのも、ご飯をくれたのも遊んでくれたのも事実で。  「…………」  罪悪感の鎖が私を家から出さなかった。ベッドに寝そべりながら、近くのキャラクターに不満をぶつける。  シー、アール、エー、ビー。蟹……食べたいな。  明るい部屋の中で私は眠りについた。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

25人が本棚に入れています
本棚に追加