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軽いノックの音に起こされる。ベッドから起き上がれば外はもう暗かった。
「起きた? ひかり」
「ひかり?」
私を指して、口を動かす彼。
「君の名前必要だろ?」
お互い自己紹介したのに失礼な人だ。それとも彼は私に名前をつけて、自分のものにしたかったのかもしれない。
「ひかり」
もう一度名前を呼んで、私の前に白く輝く綺麗な丸い宝石を見せる。私は喜んで飛び付いた。現金なのも恥ずかしいのも、自分で分かってるから言わないで欲しい。
「元気なさそうだったから」
彼は変態で単純な人だ。
「気に入ってもらえて良かった」
……変態で単純で、優しい人だ。
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