第3話  日常の始まり。

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 そしてまた私は紘市と勉強ごっこをするようになった。私が合わせてあげたんじゃ、どっちが年上か分からない。  「ん……あっ」  夜の遊びも再開した。相変わらず見つめてくる紘市のせいで、体に力が入る。私も紘市もお互いに影響されていった。  私は自分で部屋の模様替えをするようになったし、紘市は前より私にべったりだ。夜は二人でDVDを借りて映画も見る様になった。  「っ……!」  紘市は恋愛より洋画のB級モンスター映画を好んだ。私はあんまり好きじゃない。でも私は家から出させてもらえないから選ぶのはいつも紘市になる。  軟禁は理不尽だ。
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