休日の悲報

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とてもじゃないがいつもどおりに仕事ができるとは思えなかったのでもう一日休みをもらった。病院の委員長は人のいい人で事情を言ったらわかってくれた。ただ、この休みが終わったら7連勤一日休み7連勤というプレゼント付きではあったが5日間も休んでしまってはそれもしょうがないだろう。おじいちゃんが死んだという事実は思ったよりも私の心をえぐった。一人でぼーっとしている時、母が私の隣に座った。 「月乃、詳しく話すって言ってバタバタしちゃって全然話せなかったね、おじいちゃんの死因について。」 「え?」 「・・・おじいちゃんね、インフルエンザにかかってたの。」 初めて聞かされた事実に驚く。おじいちゃんは寝たきりで外にでることはない。それに家族も直接会いには行かない。それなのにどうしてインフルエンザに・・・? 「最近おじいちゃんにだれか会いに行ってない?」 「いいえ、誰も会いに行ってないわ。」 「おじいちゃんは外に出られないのにどうしてインフルエンザなんかに!?それに、どうして教えてくれなかったの!?」 「たぶん、今流行ってる新型インフルエンザだったんだと思う。あと、あなたに教えなかったのはおじいちゃんが月乃には絶対に教えるなっていうから・・・。」 「え?どうして・・・。」 「月乃はきっと自分を心配して仕事を休んで来てしまうから、だから何も言うなって言ってて・・・。」 「・・・そんな・・・。」 大好きなおじいちゃんは私の事を一番大切にしていたのだ。だからこそ仕事に集中して欲しかったのだろう。それがわかっても、どうしても事実を受け止められなかった。 「月乃、あなたはおじいちゃんのためにも看護師としてやらなきゃいけないことがあるはずよ。」 「おじいちゃんのためにも・・・?」 「そう、おじいちゃんのためにも、あなたは看護師としてこの新型インフルエンザと戦いなさい。おじいちゃんはあなたのそんなへこたれた姿なんて見たくないはずよ。」 お母さんは看護師としてきちんと仕事をして、インフルエンザでの死者をコレ以上出すなと言っていた。それはおじいちゃんの望むことだと。 「うん、ありがとうお母さん、私頑張るよ!」 「頑張りなさい。」 そうして私の長い休暇は終わった。
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