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回る、回る、グルグル回る。
真っ白な空間の中でひとり浮かぶ俺は、ぼうっと不思議な感覚に身を任せている。
冷たいような、温かいような。
穏やかなような、激しいような。
柔かいような、硬いような。
そんな得たいの知れない何かに包まれながら、俺は無気力に4本の手足を力なく投げ出しているだけだ。
何故俺はこんな場所に居るんだろうか‥‥‥‥まあ、いいや。の無限ループを繰り返す。
ふと、自分は生まれた時からここに居るんじゃないかと思ったが、本能がそれをどうしてか拒絶していた。
『‥‥‥翔』
誰かの声が聞こえた気がした。自分しかいないはずの閉じられた世界の中で。
『‥‥‥翔』
2度目でそれが、誰かが誰かを呼んでいることに気がつく。
『‥‥‥翔』
3回目でやっとそれが自分に対してであるのだと理解する。
『‥‥‥翔』
4回目でそれが、自分の親しい人からだと曖昧に悟る。
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