第一章 大失恋のその後で

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   それは浮気とか二股とか、そんな悪い考えにも行き着く。  だけど、それ以上に重大な秘密を私が隠してるから、追求なんて出来なかった。  だから、信じるしか無いって自分に言い聞かせてた。  そして、何日か前。 「愛美、今日はメシ食って帰るか?」 「うん、久しぶりにラーメン食べたいな」 「じゃあ、新しく出来た駅前の店に行ってみるか」  久しぶりに、デートが出来るってだけで嬉しかった。  それは、勝也も同じだったみたい。  ラーメン屋でデートなんてちょっと寂しい。けど、二人ともお金は無いから贅沢は出来なかった。  特に勝也は、バイト代をバンドのスタジオ代とかにつぎ込んでた。だから、バイト中の食事代も節約する。 「美味しかったね」 「あぁ、安かったしな」  歩いて駅に帰りながら、何となく会話につまった。  勝也が緊張してるのが、何となくだけど伝わってくる。
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