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それは浮気とか二股とか、そんな悪い考えにも行き着く。
だけど、それ以上に重大な秘密を私が隠してるから、追求なんて出来なかった。
だから、信じるしか無いって自分に言い聞かせてた。
そして、何日か前。
「愛美、今日はメシ食って帰るか?」
「うん、久しぶりにラーメン食べたいな」
「じゃあ、新しく出来た駅前の店に行ってみるか」
久しぶりに、デートが出来るってだけで嬉しかった。
それは、勝也も同じだったみたい。
ラーメン屋でデートなんてちょっと寂しい。けど、二人ともお金は無いから贅沢は出来なかった。
特に勝也は、バイト代をバンドのスタジオ代とかにつぎ込んでた。だから、バイト中の食事代も節約する。
「美味しかったね」
「あぁ、安かったしな」
歩いて駅に帰りながら、何となく会話につまった。
勝也が緊張してるのが、何となくだけど伝わってくる。
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