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最新のドラマや映画は、勝也が見たいと必ず言う。だから、会話を合わせる為に必ずチェックしてた。
「今、そんなのを見たら……」
さっきの勝也の目を思い出す。
そう、私を汚いものを見るような目で見ていた勝也の顔も一緒に 。
レンタルビデオ店の中で、身動きが出来なくなりそうになった。
DVDを借りる事自体は大したことでは無い。それなのに、それをさせない理由が身体を固める。
惰性的に付き合っていたって、キス以上の関係が無くたって勝也が、こんなにも私の中にいる。
それだけ、大きな存在だったんだ。
それだけ、勝也が好きだったんだ。
「勝也、いなくなっちゃった……」
溢れ出しそうな涙を必死に堪え、無意識に恋愛コーナーの古めのDVD五枚を手に取る。それを借りると、真っ直ぐに部屋に帰った。
涙で滲んで、鍵を開けるのに何分かの時間がかかってしまう。
「ただいま……」
普段はそんな事なんて言わないのに、自然に「ただいま」と言っていた。
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