第一章 大失恋のその後で
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十時間くらい前、勝也はそこにいたんだ。 ソファーの前のテーブルには、まだ卒業アルバムが開いたままで置いてある。 まるで、そこだけ時間が止まったよう。 「勝也……」 そう呟いたら、涙が溢れ全身の力が抜けた。それで、その場で座り込んで動けなくなた。 そして、大声を上げて泣いた。
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