第一章 大失恋のその後で

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   だから着信拒否にしておいて、しばらくしてから消去しようと思った。 「また、メール……」  着信拒否の操作をしようとした時、新しいメールが入った。  どうせ、三人の女の子の中の誰かだろうって思った。けど、違っていたらと思ってメールを開いた。 「お母さん……」  メールは、お母さんからだった。  二週間に一回くらい、お母さんからのメールが来る。  今回も定期連絡くらいのつもりで、メールをくれたんだろう。もう出ないと思った涙は、お母さんのメールで引き出された。  涙って、限界は無いのかもしれないな。 “愛美、最近連絡が無いけど無事に生活出来てるの? 家賃と光熱費以外にも、仕送りが必要なら言いなさい。それと、たまには遊びに来なさいね。” 「お母さん……」  三日前の事なんて、全く関係無いメール。  あの事を知らないから当たり前だけど、世界中で私の味方はお母さんしかいないって気がする。
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