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隠し事はしたけど、嘘はついていない。嘘をついてまで、勝也と付き合おうって思ってなかったから。
そして付き合って、一週間でキスをした。
勝也はそれだって凄く考えながら、私の事を気遣って優しくしてくれた。
勝也はバイト先のカラオケボックスで、私の教育係ってだけの頃から気になる存在だった。
優しくて背が高く、いつもみんなの中心にいるような。きっと小学校の頃から変わらず、そうなんだって想像できちゃう人。
だから告白された時、凄く嬉しかった。
それなのに初めてのキスから一ヶ月過ぎても、それ以上の進展は何も無かった。
勝也からは求めて来なかった。
私自身がどうしたらいいのか分からなくて、惰性的に付き合ってた気もする。
ある意味では、それでも良かった。
「勝也。今日バイトが終わったら、ご飯でも食べに行きたいなぁ?」
「悪い、今日はバンド」
「そう、分かった……」
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