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父は、目の前にいる敵兵に問いかけた。
「何故、俺達の村を絶滅させる必要があるんだ?」
敵は余裕の笑みをたたえながら、答えた。
「勇者の子孫であるお前たちの力を、王は恐れているのさ。歴史によれば、勇者パーストは、たった一人で三百年戦争を鎮めたというが…。どうやらウソだったみたいだな。どいつもこいつも、平和に溺れた腰抜けばかりで!!あっさりやられちまって!」
狂ったように、敵は笑い声をあげた。
悔しくて、体中が熱くなるのを感じた。
しかし、周りは敵だらけ。子供のカレジにはどうすることもできない。
このまま、皆死ぬしかないのかと、絶望感に襲われた。
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