~第一章 カレジ~

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赤…その言葉にハッとした。 「父さんと母さんは!?」 起き上がろうとして、体の痛みを思い出す。 「うあっ!?…っつ…」 「…無理はするな。ひどい怪我だった。回復するまでは、ここで休もう。…オレは、レン。リグーン国からやってきた。旅人だ。」 「…レン…」 「お前の敵などではない。…安心して休みなさい。」 レンは無表情だったが、カレジには微笑んでいるように見えた。 悪い人ではない。 彼の言葉に嘘はない。 カレジは直感した。 疲れていたカレジは、なんだかホッとして、そのまま再び、深い眠りについていた。
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