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二週間もすると、体はだいぶ、動かせる様になっていた。
レンは、一人旅をしてきているだけあって様々な知識があるようだ。カレジが休んでいる間にどこからか食べ物を調達してきてくれたり、水を汲んできてくれたりして、面倒をみてくれた。
目を覚ませば、いつも同じ場所にレンが座っていて、カレジを優しい目で見守ってくれていた。
レンは口数も少ないし、無表情だった。
しかし、カレジには不思議とレンが笑ったように感じることがよくあった。
顔には出さないが、その人柄がにじみ出ているのだった。
カレジはすぐにレンが大好きになった。
レンは、カレジの話を黙って聞いてくれた。時折、相槌をうってくれたり、質問してくれたりした。
レンと仲良くなりたくて、たくさん話しかけた。
しかし、レンは、自身のことはあまり語ってくれなかった。
分かったのは、リグーンから五年間の旅を続けていること。年は二十九歳だということ。旅の目的は、世界をみること。
たった三つだけだった。
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