~第一章 カレジ~

21/24
前へ
/24ページ
次へ
泣き疲れたためか、気が付くと、そのままカレジは眠ってしまっていた。 いつも通り、焚き火を囲みながら、横になっていた。 『カレジ…』 誰かが呼ぶ声がして、カレジは目を覚ました。ところが珍しく、レンもよく寝ている。 『…カレジ』 やはり、レンではない。 辺りはもう真っ暗で、自分たちの火の周辺以外は何も見えない。 「レン、レン起きて。なんだか変な声がするんだ…」 慌ててレンを揺さぶって、起こす。 「…ん?」 レンはまだ眠そうに、ゆっくりと起き上がった。 突然、眩い光が目に入った。 村の方からだった。 いてもたってもいられず、カレジは光の方へ走り出した。 「…カレジ!!」
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加