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「…つまんないの。」
アンタのポーカーフェイス、ちょっとは崩せるかと思ったのに。
代わりに見せつけられたのは、俺への気遣いと労わりの言葉。
「君はもうひとりで立てるはずだよ。」
…俺がいなくても。
そこまで口に出しはしなかったけど、真っ直ぐに向けられる視線が雄弁に語りかけてくるから。
そうやって。
羽ばたきを教え、巣立ちを促がす親鳥のように、俺のこと突き放すんだ。
「…俺も少しだけど、進んでるんだよ。」
「知っているさ。」
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