世界の終わり

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ずっとそうやって生きてきた。 気い張って、背伸びして、寄りかからんと、寄り添わんと。 ひとりでかて生きていけるとも思った。 よく、誰かが見ていてくれるから、腐らんと生きなあかんとか言うやん。 誰かて誰やねん。 血筋の繋がったモンの身内贔屓の評価なんて、対外的には通用するはずもない。 やったら、何処の誰がそんな暇で物好きなコトしてくれとるいうねん。 精神論やったら? そもそも俺は神様なんて信じちゃいないし。 そんなんも嘘っぱちやて早々に見切り付けてた。 周りの大人も、これから生きていかなならん世間も、すべてが味方とは限らんから。 いつでも完全武装して、気い張って、身構えとった。 そうやって脇目も振らず走り続けて辿り着いたのが、今のこのポジションやて思うてる。 そしてさらにその先へ。 俺は進み続けなきゃならへん。 自分を偽らずこれからも生きていくために。
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