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ふたりして快楽の波に溺れるとき、アンタは絶対に俺の背中に触れない。
絶頂へと向かう、果て無く堕ちる過ぎた歓楽と逃れられない背徳感で不安げに彷徨った腕は、いつも行き場なく惑った挙句、握りしめられたシーツにきつく皺を作るだけと気づいたのはいつからか。
しがみつけばいいのに。縋りついて欲しいのに。
爪を立てて、有らん限りの力を込めて。
そう願うほど、叶わないほど優しくは出来なくて。
いつだって追い立てられた獣のように互いを貪り合うセックスに溺れる。
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