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10分後、
ボディのあらゆる箇所を赤のペイント弾に染められた3機のグランセルとデフォルトで赤い、ルガーのグランセル・レイドが格納庫前に降り立った。
「ま……またか……。」
「今月、もう五回目だぞ!!」
悔しがる部下を横目にルガーはかなり得意げだ。
隊長がルガーであるだけに、ルガーの部隊は好戦的なメンバーが多く、今回の様に昼の奢りを決めるだけで摸擬戦闘を始めるのもしばしばであった。
「はっはっは!!
俺と赤きブリッツ・フレーム【グランセル・レイド】の前に敵は無し!!人よんで、空を駆ける帝国の赤きイナズマ!ルガーーーーーー・ベルマンんん!!」
ルガーは声高らかにいつもの決めゼリフを部下達に叫ぶ。
だが、いつもはツッコミを入れてくるはずの部下達は今日は静かだ。
「オイオイ!!
お前ら何………。」
そこで始めてルガーは背後の気配に気付く。
「を………。」
「楽しそうだな?ルガー・ベルマン中尉?」
めきっ。
と、いう音ともにルガーの頭がホールドされ、ルガーが断末魔を上げるが部下達が彼を助けることはない。
「た、助けっ!?」
ルガーの悲痛な目線をさける部下。理由は単純だ。
「ヴァリス大佐………。」
サイリス・ヴァリス帝国軍大佐。
女性でありながら【戦艦落しーシップブレイカーー】の異名を持つほどの実力の持ち主だ。
そして、ルガーの直属の上官である。
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