第一章

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帰宅後、ドーランは「店に忘れ物しちまった」と言った。 基本的に俺が一人で家にいることはない。 特にやりたいこともないし、外に出る必要性も感じないからだ。 だがドーランは 「俺以外が来ても、絶対に鍵を開けるなよ。 あと、水を飲むときは必ず青と赤の紙を入れて、色が変わらないことを確認してから飲め。あと―――」 と、口煩く言った。 「わーかったって」 「世の中物騒だからな、気を付けろよ。すぐ帰るからな」 「はいはい」 ようやくドーランが出ていって何をしようか、と考えていたときだった。
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