第一章

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天井からガタンと物が倒れる音がした。 「ネズミでも入り込んだか? それとも泥棒…?」 なんにせよ、原因を確かめなければと思い、クルトは屋根裏部屋に向かった。 初めて入ったそこは埃っぽく、薄暗かった。 ろうそくを片手に奥へ進むと蓄音機があった。 「なんでこんな古いもんが…。レコードもあるな…」 かなり年期の入った物のようだったが、まだ使えるようだった。 すでに設置されていたレコードの埃を取り、針をのせてみた。 数十秒間の無音のあと、耳に入ったのは声だった。
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