プロローグ

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「きゃぁああああああああああ!」 ある場所でそんな叫び声があがった 少女の目の前には血溜まりに倒れ伏す男 その左手首には切り傷があり その右手にはカッターが握られていた どうやら自殺のようだ 「いやぁぁあああああああああ!」 その男の前には不良が数人いる 周りには人だかりができ、騒がしくなってきた 「おいおい、・・・まじかよ」 「ど、どうするんスか!?  あいつこのままだと本当に死ぬんじゃ・・・」 「だ、黙れ!い、今からでもにげっ!?」 走り出そうとする不良達が見たのは こちらに向かってくる救急車と 警察車両のサイレン すでに手遅れである 「くそ!どうしようもないのかよ!?」 「お、おれらどうなるんだ!?」 不良達は焦っている 当然である たまたま絡んだ二人組の男女 その少女の方に声をかけたのだが 男に遮られ、その態度が気に障りつい 「死ね」といった それだけだった 不良達にしてみれば気にすることもない ただの脅し言葉だ だが、その男は突然制服の胸ポケットから カッターナイフを取り出し 躊躇いなく左手首をきった 当然手首からは血が吹き出し 男は倒れた そして男は周りの人達に気付かれないように 笑った 不良達は警察に捕まり、 倒れた男は救急車に乗って病院に行く 当然女も一緒に乗っていた 病院に着くまでの間も女は泣いていたが 救急隊員達はやけに冷静だった
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