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催眠効果があると言っていたのは本当の様で、あれから襲ってくる気配はなく無事に村に戻れた。
ただ、もうここにいる事がバレた以上早いところ離れた方がいいという話になるとレミィの家に向かった。
「お二人とも、無事だったんですね!」
俺達を心配してくれてたのか自分の家の前を右往左往していた足をとめ、レミィはとびきりの笑顔を向けてきた。
「いっや~、やっぱ女の子の笑顔は最高のご褒美だな!」
さっきの真剣な顔をしてたのは本当に兄さんだったのか疑いたくなるほどの、緩みきった顔でレミィの頭を撫でる。
ぶっちゃけセクハラにしか見えない。
まぁ…確かにレミィは可愛いとは思うけど。
それでもあの顔はナイ。
「レミィ、いろいろありがと。
俺達、もう行くよ」
話を切り出しそうにない兄さんの代わりに伝えると、驚いたような、悲しそうな顔をした。
そして、何かを言いたげに口をもごもごとさせる。
「あ、あの…ご一緒しては、駄目ですか?」
恐る恐るといったかんじで上目遣いで聞いてくる。
いや待て、聞き間違えかもしれない。
隣で兄さんが豆鉄砲くらったハトみたいな顔をしてるが、見間違いかもしれない。
だって、こんな華奢な女の子が一緒に行きたい、なんて…
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